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TT-01025: VAP-1 阻害薬

アルコールの過剰摂取などによって肝臓内に中性脂肪が貯まった状態が脂肪肝ですが、アルコールをほとんど飲まない人に 起こる脂肪肝は非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)と呼ばれ、国内で約1,000万人が罹患していると言われています。NAFLD は進行せずに単純性脂肪肝に止まることもありますが、肝硬変や肝臓がんへと進行する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に進展する場合があります。NASH では、過剰な炎症反応が線維化疾患や癌化に繋がることが明らかにされていますが、これまでのところ有効な薬剤はありません。 NASH の国内での患者数は100~200万人と推定されています。

体内の炎症反応には細胞接着分子が重要な働きをしていることが知られています。炎症部位から走化性因子が放出され、血中を流れるリンパ球表面に細胞接着分子が発現して血管内皮細胞に結合し、組織内の炎症局所に誘導されて炎症反応が起こります。NASH は肝臓にリンパ球が集積することから進展しますが、細胞接着分子である VAP-1 は、肝臓にリンパ球を集積すると共に細胞膜結合性のアミン酸化酵素(SSAO)として酸化ストレスを引き起こすという二重の機能をもっています。NAFLD や NASH では VAP-1 の発現が亢進しており、VAP-1 の機能を失わせると炎症細胞の集積が阻害されて線維化を防げることが明らかにされています。このような結果から、VAP-1 阻害薬による、NASH とそれに伴う線維性肝臓疾患の治療が期待されています。当社で開発品として選定された VAP-1 阻害薬は、2020年8月に韓国LG Chem社と日本及び中国を除く全世界を対象に、開発及び販売を目的としたライセンス契約を締結、同年年10月、米国でIND申請、現在、FIHを待っている段階にあります。

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